報道:WBS視聴メモ〜ニッポンの伝統建築修復現場の裏事情

3月18日(水)WBSオンエア
特集:文化財職人 若者を呼べ
京都の下鴨神社が敷地内(世界遺産指定区域の外にある駐車場ほか)に、3階建ての低層ながら分譲マンションを建設すると発表し、注目を集めたニュースに関連した特集。

三重県の伊勢神宮はもちろん、同じ市内の八坂神社、奈良の春日大社などでも、名称や年数こそ違え、定期的に行なわれる「式年遷宮」の厳しい裏事情を取り上げる。

◇ 下鴨神社の現状
同社で現在進行中の「式年遷宮」。費用は前回より多い30億円。分譲マンション建設のための土地貸与は、不足している12億円の一部を補うための苦肉の策。予算の多くは、材も職人の数も減り、職人を確保しても人件費が25年前より1.8倍となっている「檜皮葺き」に費やされる。同様の人手不足は、瓦葺きなど日本の伝統建築のあらゆる分野でみられるとのこと。

京都美術工芸大学
2012年に開校した京都美術工芸大学は。日本で唯一、伝統工芸の職人を育成コースを備える。建築コース(伝統建築)では、伝統工具の使い方、模型づくり、製図や美術史もカリキュラムに入り、ニッポンの職人不足解消に教育面から取り組む。同大の丸山俊明教授は「大学教育も身につけた、従来にはいなかった職人を育てたい」とコメント。

◇ 日光東照宮
国宝・陽明門の修復に携わる(株)小西美術工藝社。現場で修復作業に励む職人は20-30代が多い。2011年から同社の経営を任され、若手の人材確保に貢献したのが、英国出身で、米国大手証券会社に勤務した元アナリストのデービッド・アトキンソン社長。職人の正社員化を進め、高かった離職率を抑えることに成功した。

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