番組視聴:NHK「ネクストワールド」第4回

ウカツにも1,2,3回と見逃し、NHKスペシャル「ネクストワールド」の第4回「人生はどこまで楽しくなるのか」を見る。時おり薄ら寒くもなったが、抜群に面白かった。再放送は28日深夜(29日AM2時)の予定。
先週20日にテレビ東京の番組WBSでは、「ロボットと暮らす時代へ」と題して、『週間ロビ』第三版刊行を記念したイベントの様子、ロボットクリエイター/高橋智隆氏が開発したロビをニュースとして紹介。また同日に日本科学未来館の常設展のひとつであるアンドロイド・アナウンサー(上の画)を進行役に、新しい社会的会話ロボット「CommU(コミュー)」と「Sota(ソータ)」も同館を記者発表の会場として公開されたが(参考:共同発表プレスリリース、NHK「ネクストワールド」で提示された30年後の未来は当然、これらを超過する。昨年中の建築系企画展でも見られたヘッドマウントディスプレイなどを使ったバーチャルリアリティの技術がさらに進化、部屋から一歩も出ずに、世界各地を旅したり、離れて暮らす息子や孫とクリスマスディナーを囲んだり、死と隣り合わせの雪山登山などが"体験"できるようになる。

番組後半で紹介した「デジタル・クローン」は、2013年公開の映画「her / 世界でひとつの彼女」や昨年公開の「トランセンデンス」における人工知能の拡充手段とほぼ同じ。自分の分身を生み出さんとするある研究者が、デジタル・クローンの構築に必要な"大切な想い出"を膨大な画像の中からピックアップする作業がそれ。番組の中に登場した人工知能ビーナ48などは、感情のコントロール具合を分析するために精神科医の往診を受けていた。
デジタル・クローンは夢物語ではなく、学者レベルの研究対象でもない。米国ではNPOも開発に取り組む現在進行形のプロジェクトで、死別した夫との会話を取り戻したいという老婦人の切望のカタチのひとつを成していた。
大量の情報をインプットされる"彼等"は、おそらく電気羊の夢を「見た」と云うであろう。



NHKサイト「ネクストワールド」番組予告(4分19秒)
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2015/0125/index.html