ihrmk《はなれのはなれ》オープンハウス

井原正揮氏とパートナーである佳代氏による建築ユニット、ihrmk が手掛けた《はなれのはなれ》を昨日見学。
築35年のRC造4階建てビルの1階部分、元は車庫と設備室として使われていた一角をコンバージョンした。

立地は愛宕神社交差点付近、愛宕下通り沿い。ビル遠景をおさめようとカメラを構えると、南側に《愛宕グリーンヒルズMORIタワー》が、北側には《虎ノ門ヒルズ》がそれぞれ背景として映り込む。西側には愛宕神社の杜が鎮座まします。
長らく使われていなかった実家の車庫を、ギャラリーやイベントなど多目的に使える空間兼事務所として改修する計画が立ち上がり、その途中で、井原夫妻に第一子が誕生、近所に引っ越してくることに。《はなれのはなれ》という作品名は、実家のはなれ(自宅)のはなれ(当作品)という意味。
前面道路からセットバックした、ビルに向かって左側が《はなれのはなれ》。敷地は防火地域に属するため、《はなれのはなれ》の出入口は、延焼のおそれのある部分を避けるようにして内側にセットバックさせて計画した。これにより、木製サッシの3連引き込み戸を設けることが可能に。
界隈は内外の観光客が多数往来するため、カフェと間違えられることも多々あるそうだ。

駐車場が元々持つ、粗い仕上げと抜けを持つ空間の中に、家具的な設えをそっと挿入 することで、家族の小さな居場所を都市の隙間につくることを目指しました。
シンプルなキッチンを持つリビング・ダイニングは、事務所やギャラリーとしても機 能する、フレキシブルな空間です。


向かって左・外壁側に、トイレ、収納ボックス、書棚、奥にはミニキッチンを一列に配している。棚板や面材、テーブルの面材は全て同じ合板で統一。テーブルの脚はIKEAで購入したもの。
向かって右側(写真には写っていない)、既存の躯体壁側は、2つ開いていた窓もろとも合板で覆い、後日にピクチャーレールを取り付けて、作品パネルなどを吊り下げられるようにする。今後は各種イベントも開催予定とのこと。
周囲のランドマーク的な建築、緑、大きな銀杏の木も借景に取り込んだ、《はなれのはなれ》である。

ihrmk
http://ihrmk.com/




+飲食のメモ。
以下・前フリは私事含む。10年ほど前に神谷町界隈に通勤していたことがあり、愛宕神社に行ったことがある筈なのだが、このシブい「愛戸隧道(あたごずいどう)」なる、23区内唯一の山岳トンネル(参照元:西新橋通信 記事)を通った記憶がナイ。

このトンネルを挟んで、前述・東側の愛宕下通り沿いに《はなれのはなれ》が、西側の桜田門通り沿いに岡埜榮泉があり、こちらは何度か重宝した。その手前の角地に、店名を[ソーホーズ・ベーカリー]といって何度かお世話になったブーランジェリー & パティスリー(現住所:虎ノ門3-20-6)の姉妹店[3206 cafe](:虎ノ門3-11-12)を発見。立ち寄る。
店内にイートインスペースもあったが、時間の都合でテイクアウト。スティック状の「マロンケーキ」(¥300)と「デビルズサンド」(¥400)を購入(移動中に鞄の中で上の画のような有様に)。たっぷり半熟ゆで卵+タルタルソース+クリームチーズなんて、帰宅予定の21時過ぎに食べたらエラいこと(=高カロリー摂取)になると解っていながら、抗えず。賞味期限厳守を呪文のように唱えつつ完食。
おいしゅうございました。ごちそうさまでした。

3206 Boulangerie-Patisserie
http://3206.jp/