「ジョージ・ネルソン展」@目黒区美術館

ジョージ・ネルソン展 建築家・ライター・デザイナー・編集者」を開催中の《目黒区美術館》へ。最寄りのJR目黒駅では「"目黒のさんま祭"は改札を出て右の東口でーす」と叫ぶ駅員のアナウンスに後ろ髪をひかれたが。
公にはアメリカのミッドセンチュリーを代表するデザイナーのひとりであり、ワタクシ個人的には「マシュマロチェアとか作品名や色カタチは薄ら知ってるけれども今さら訊くに訊けないデザイナーのひとり」であるジョージ・ネルソン(1908-1986)。先ずはざっくりと展示を見てから、14時から開催されたトークセッション:ジョージ・ネルソン そのまなざしの現代性「デザイン、ソーシャル、コミュニケーション」を聴講、その後でじっくりと会場を見直す。


デザインジャーナリストの加藤孝司氏をナビゲーターに、プロダクトデザイナーの角田陽太氏、ネルソンに詳しく、2002年に千駄ヶ谷で開催された「ジョージ・ネルソン展」も見ている中原慎一郎氏(ランドスケーププロダクツ代表)と、同展に関与した柳本浩市氏(デザインディレクター、Glypf.代表)、そして同展担当学芸員のT氏を交えての話はとても参考になった。本展の長いサブタイトルの意味もわかった。だがモデュラー方式に基づく建築まで手掛けているとは知らなかった。

目黒区美術館 ジョージ・ネルソン展 Youtube動画(InternetMuseum掲載、再生時間:35秒)

目黒区美術館 ジョージ・ネルソン展 Youtube動画(InternetMuseum掲載、再生時間:1分6秒)

ネルソンは今でいう「広告代理店かプロデューサー」のような職能で、例えるなら、自分では建築設計はしなかったが1970年の大阪万博を仕切ったといわれる「勝見勝氏に近い」とはトークセッション中の柳本氏の例え。
同展はフランク・ゲーリーの設計で知られるドイツの《Vitra Design Museum(ヴィトラ・デザイン・ミュージアム)》で立ち上がった企画展で、オーストリア、香港を巡回して、日本では東京《目黒区美術館》だけの単独開催。既に完売していた英語版の図録の表紙が布張り仕様で、閲覧用を手にとった時にちょっと驚いた。日本語訳のブックレット(800円)も完売状態。

会期は9月18日まで。本展後援はアメリカ大使館、特別協賛は Herman Miller社。 
同社はネルソンとの関係が深く、チェアやスツールなど数多くのプロダクトを手掛けているだけでなく、今日も使用している「M」のロゴマーク、カタログ制作、ショールームや保養所の設計、社員教育までも、ネルソン事務所が包括的に「デザイン」した。同社のサイトにはジョージ・ネルソン関連情報が厚く掲載されており、今年7月には同展関連イベントとして丸の内「ハーマンミラーストア」にてトークセッションも開催している。

目黒区美術館
http://mmat.jp






+飲食のメモ。
目黒区美術館》館内1Fにあるラウンジでは、開館日の13-16時だけ喫茶がオープンする。珈琲とクッキーのセットで350円と大変お安い(IMGは昨年8月下旬のもの)。それ以外の時間帯は休憩スペースとして利用可。
目黒区美術館「ラウンジ利用案内.PDF
今回、栄養補給したのはこちら、美術館と目黒駅の間に位置する「Hungry Heaven」にて、店名を冠したメニュー:ハングリーヘブンバーガー(800円、平日以外はポテトとドリンクは別料金)をオーダー。ポテトの量を4段階から選べるのは有り難い(画像は小50g)。
「How to eat.」に倣い、1.バーガーをペーパーの中に入れる、2.紙の中でぺしゃんこに潰す、3.噛りつく。
おいしゅうございました。ごちそうさまでした。


バーガー屋としての営業は11:00から17:00(L.O.16:30)までで、夜は別の名前の焼肉店になるとのこと。