「ドール・カルチャー展」@六本木ヒルズ

地下鉄の地下通路などで最近よく見かけるこのポスター。世代を越えて愛されてきた5つのドール(人形)が一堂に介する初めての展覧会が、9月13日から六本木ヒルズで始まる。
展覧会タイトル「ドール・カルチャー展 リカちゃん、ジェニー、バービー、ブライス、そしてスーパードルフィー "Kawaii"の源流から未来へ」に登場する、いずれかのドールで遊んだ記憶のない女性はまずいない。男性でも目にしたことくらいはあるだろう。

5つのドールのプロフィール/本展における展示テーマを、会場画像と共に、各個に記す。

注記:
画像は開催前日内覧会時のもの。主催者より特別に写真撮影・掲載許諾済
テキストは内覧会配布物、リンク設定先各社各ブランドサイト、公式サイト展覧会概要〜 ドール・プロフィールを参照した
以下のクレジットは全ての画像に適用:
リカちゃん・ジェニー ©TOMY
バービー©2014 Mattele,Inc.All Right Reserved.
ブライス ©2014 Hasbro.
スーパードルフィー©1998-2014 VOLKS INC.All right are reserved.

リカちゃん ©TOMY /Kawaii
日本の住宅に見合った大きさのドールハウスと、それに合うサイズの独自の着せ替え人形として、初代のリカちゃん誕生(1967年)。日本とフランスのハーフ(ダブル)で、当時流行していた少女漫画のヒロインのような儚げな顔立ち。下記サイトによれば、小学校5年生(11歳)。
タカラトミー リカちゃん商品情報 http://licca.takaratomy.co.jp

ジェニー ©TOMY /STYLISH
米国マテル社の着せ替え人形バービーを日本国内で販売していたタカラ(現タカラトミー)が、リカちゃんで培ったノウハウを生かして1982年に和製バービーを誕生させ、その後の販売契約終了に伴い、バービー改め「ジェニー」に(1986年)。スレンダーなボディとトレンドを取り入れた"大人のファッション"が特徴。下記サイトによれば、年齢は17歳。
タカラトミー ジェニー(Jenny)商品情報 http://www.takaratomy.co.jp/products/jenny/

バービー ©2014 Mattele,Inc.All Right Reserved. /GOURGEOUS
米国マテル社が1959年3月9日にニューヨークのトイ・ショーで発表した世界初のファッションドール。現在では150を越える国と地域で販売中。

米国マテル社の日本法人による、バービー(Barbie)日本語公式サイトhttp://barbie-japan.jp

ブライス ©2014 Hasbro. /LOVELY
1972年に米国で誕生したが1年で販売中止に。その後、2000年の日本のクリスマスTV-CMにモデルとして"出演"、翌年に復刻版「ネオブライス」として発売された。後頭部についた紐を引っ張ると瞳の色が変わったり、デフォルメされたプロポーションなど、従来にないデザイン。
ブライス(Blythe)公式サイト http://www.blythedoll.com

スーパードルフィ ©1998-2014 VOLKS INC.All right are reserved. /YOURSELF
オーナーの希望通りの体型、顔立ち(眉やまつげの色・長さに至る)までカスタマイズ可能。希望のメイクまで施され、購入後は髪の色もウィッグで変えることも。(株)ボークスが企画開発、1999年発売。
スーパードルフィ(Super Dollfie)公式サイト http://www.superdollfie.net

どれも「お人形」の一言で括られてしまいがちだが、それぞれに個性があり、誕生コンセプトや時代背景も異なる。近年ではCMや慈善活動の場に登場することも。
本展は4部構成で、来場者を最初に迎える「ドールスクエア」で先ずは展覧会および5つのドールの世界観を表現。本展フライヤーやポスターなどに使われているメインビジュアル(演出:アーティスト/アートディレクター:増田セバスチャン)のドール展示(前掲画像5点)と、ドールたちがめいめいポージングするオブジェ・タワーが中央に据えられている。

2つめの展示:Kawaii ストリート。
1950年代から2000年代にかけての"Kawaii"の変遷を、当時の女の子が使っていたグッズ、100体以上のドールで辿るタケヤマノリヤ宇山あゆみ監修)
上の写真は会場動線とは逆の2000年代が手前に写っているが、最新から過去に遡って一気に見て行くと、タイムトラベル感がさらに増す。
下の写真が2000年代のもの。
画面左上:「モンスター・ハイ」、画面下・左から2番め:「コエダリアン」のドール

↓その50年前、1950年代の商品群。
箪笥に木の着せ替え人形、塗り絵など。戦後間もない頃が伺い知れる。

中間地点の1970年代は、高度経済成長期を過ぎて華やかなりし。本展の5つのドール以外にも、たくさんの商品が出ていたことがわかる(薄らと思い出す)

画面左下:「チーちゃんのにぎやかハウス」(旧タカラ製)には、家の内・外壁に少女漫画タッチで犬猫などが描かれ、ペットと一緒のおうち、というキャッチコピーが時代性を感じさせる。

続いてコレクション展示「ドールギャラリー」。

ジェニー ©TOMY  には世界中にたくさんの友達:ジェニーフレンドが存在する。ジェニーフレンド53体がズラリ、それぞれに詳細なプロフィール付き。

リカちゃん ©TOMY はこれまで1972、1982、1987年と3回のモデルチェンジがあり、現在は4代め。瞳の中の"星"の色数の微妙な変化とか、言われなければ気付かない。

1957年のバービー ©2014 Mattele,Inc.All Right Reserved.第1号:「ナンバーワン ポニーテールバービー」と、世界のバービー展示。
ニッポンの着物をはじめ、各地域の民族衣装を身にまとったバービー ©2014 Mattele,Inc.All Right Reserved. たち。

最後の展示室は5つのドールそれぞれのテーマ展示。
プチブライス、ブライスベル、ミディブライスなど各種展開しているブライス ©2014 Hasbro. の球体展示。展示品には「CWC限定 初音ミク ミーツ ブライス エクレクティック スーパーアイドル」のサンプルドールも。

スーパードルフィ ©1998-2014 VOLKS INC.All right are reserved.の展示エリアは、此処だけ異空間的な独特の雰囲気を醸し出している。原宿にあるショップ「天使の窓」の再現展示。
メモリアルワンオフモデル「天空の騎士 〜K hronos〜」は、手袋や懐中時計を装備、メイクアップも施されている。

税別15万円の値がついたこの「天空の騎士」を含めて、会場では計7体のドールが抽選販売対象に。

リカちゃん ©TOMYの日常を表したジオラマ(手前のケース4つ)ほか。
ピクニック、夏祭り、芸術の秋に楽器演奏を楽しむ一家、そしてクリスマス。絵にかいたようなファミリーの姿。
会場内唯一の等身大展示は、初代「リカちゃんハウス」のリビングの再現。
昭和な雰囲気のテーブルを前に、緑色のソファーに腰掛け、リカちゃんの家に招かれた気分で記念撮影する来場者も。

なお、会場は1作品(「きゃりーぱみゅぱみゅ」関連)を除いて撮影可。ほかにもドールに触れて体験してもらうブースや、最初の展示「ドールスクエア」では、持参したマイドールを撮影できる専用ブースもある。

大人の女性を対象に、1980年代後半に登場した「バービーコレクター」のシリーズ。
有名セレブリティや、ディオール、ジバンシー、バーバリーなどのファッションブランドとのコラボレーション。
シューズやバックなどの小物類まで実に凝ったつくり。
同様に「アメリカンポップスター」の展示。
ハイスクール系青春ドラマを彷彿とさせる、見事としか云いようなないポップなノリ。
「シネマ・モード」の展示。
某海賊映画とか、A.ヘップバーンの主演作「ティファニーで朝食を」、「ローマの休日」、「愛しのサブリナ」など、アイコン衣装をまとい、映画好きのツボを押す展示。
バービー ©2014 Mattele,Inc.All Right Reserved.のファッションモデル・コレクション。
ジェニー ©TOMY専用のランウエイ。
実に壮観。見たところ、中に1人だけ"男子"のフレンドが混じっていた。

4つの展示会場を抜けた先には、リカちゃんとジェニーのグッズを扱う特設ショップ(ショップは会場の外にもあり)、展望回廊内カフェ「マドラウンジ スパイス」がある。
こちらのカフェでは会期中、各ドールをイメージしたコラボメニューを用意。
テーブルをはじめ店内は、9月20日から同階・森アーツセンターギャラリーで始まる「わたしのマーガレット展」にあわせた仕様に。
オリジナルパフェ5種はどれも950円。左から、リカちゃん、ジェニー、バービー、ブライス、スーパードルフィーをイメージ。パフェを注文すると、それぞれに会場限定オリジナルコースターが付いてくる。ほかにオリジナルドリンクが1種あり。
お味はさぞ甘かろう。口に入れてみてのお楽しみ。


ドール・カルチャー展
リカちゃん、ジェニー、バービー、ブライス、そしてスーパードルフィー "Kawaii"の源流から未来へ
会期:2014年9月13日(土)~10月19日(日)
会場:六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー(森タワー 52F)
入場料=展望台入館料で入場可(平日はマイドール持参割引あり)
開館時間:10:00~22:00(最終入場21:30)
展覧会公式サイト:http://www.doll-culture.com





+飲食のメモ。
六本木ヒルズでゴハンといえば、目指すのがB1Fにある「モロコバー」。

7月10日掲出で「リコッタチーズのパンケーキ」をいただきましたが、こちらは"しょっぱ系"もおいしいのです。
ハニーマスタードソースがかかった「エビとアボガドのパンケーキ」1,300円に、アイスコーヒー500円も追加オーダー。
生地はふっくら系をチョイス。ポテトも付いて、腹いっっっぱいに膨む。 
おいしゅうございました。ごちそうさまでした。

「モロコバー」
http://www.morokobar.com/index.html