「私の選んだ一品2014」展@DESIGN HUB

東京ミッドタウン・デザインハブ第48回企画展「私の選んだ一品2014」展を見る。
本展は、公益財団法人日本デザイン振興会主催「グッドデザイン賞」の2014年度審査委員が、それぞれが気になった・お気に入りの受賞作を「私の一品」として紹介する。
会場前のビジュアルには、内外から選ばれた審査委員71名の顔写真がズラリ。企画展タイトルの「一品」が赤く浮かび上がるデザイン。


グッドデザイン賞」は総合的なデザイン評価・推奨の制度で、創設は1957年。本年度の審査委員会の委員長は深澤直人氏が務める。
会場デザイン・アートディレクション:MOMENT
審査委員写真撮影:望月孝、神宮巨樹
編集協力:プレス・サリサリコーポレーション
会場構成および情報伝達の手法は極めてシンプル。71名のポートレート・パネルが、会場の奥に向かってなだらかに傾斜し、見た目の美しさだけでなく、だいたいの展示ボリュームも掴める。
パネルの表面には、審査委員プロフィール、数ある中から「一品」を選んだ理由が端的に一言で添えられている。
足下の赤い生地はなんだろう、と思いながら、会場を進む。前後左右斜めと自由自在に移動できるので、とても見やすい。この「一品」はさっき見た○○さんも選んでいたな、とバックして確認するのも容易い。
国内の建築関係では、篠原聡子、髙橋晶子、寺田尚樹、難波和彦、日野雅司、古谷誠章、松村秀一、安田幸一、山梨和彦のほか、五十嵐久枝、石川初、柴田文江、吉田龍太郎らの名前を確認(敬称略)。グラフィック系デザイナーも多数。
パネルの裏側はこのように「一品」のビジュアルと作品解説、詳しい選考理由付き。上の画は古谷誠章氏が選んだ「食堂付きアパート」。松村秀一氏も同じ集合住宅を挙げていた。
難波和彦氏は建築物ではなくプロダクトを選出していた。

それにしても、これだけの人数(しかも皆さん超多忙の筈)を撮りおろすとは、スゴイ。モノクロのポートレート展としてもじゅうぶん見応えあり。
上の画は、遠山正道氏が選出した「3D on the Rocks」。
註.上記リンク先はサントリー特設サイトに接続、冒頭から氷塊から《金閣寺》アイスが削り出されるまでの動画が流れる(SKIPボタンは右下にアリ)
・・・見た中ではこれが唯一の"食べ物"だったような気がする。
会場の奥に進むにつれ、最初は腰くらいの位置にあったパネルが、徐々に高くなっていく。
会場最深部からの見返り。
床の赤い生地は「一品」の文字だったと判明。最後までシンプル。シンプル・イズ・ベスト。
私の選んだ一品2014」展会期は10月25日まで。開廊は11-19時、入場無料。

DESIGN HUB(デザインハブ)
http://designhub.jp


本展終了後、10月31日から「GOOD DESIGN EXHIBITION 2014(G点)」が東京ミッドタウン各所で開催される(一部エリアの入場は有料)。 厳選結果とはいえ、膨大な数の作品が毎回並ぶので、「私の選んだ一品2014」展を事前に見ておくと、ほどよい予習になる。