「第18回CSデザイン賞展」@東日本橋 CSデザインセンター

東日本橋にある中川ケミカルのショールーム・CSデザインセンターにて、「第18回CSデザイン賞展」を見学。
CSデザイン賞とは、同社のカッティングシートをはじめとする装飾用シートを使ったデザインや作品に対して贈られるもので、2年に1度開催される。 審査対象は2部門、各回募集テーマが異なる学生部門と、実際に施工された作品の一般部門からなる。
会場では、この2部門における全入賞作品を紹介。一般部門の上位4作品は会場で再現も試みられている(上の画は学生部門の入賞作品、以下敬称略)

会場構成:鈴木美里(中川ケミカル)
ライティングデザイン:山下 裕子(Y2 LIGHTING DESIGN)
協力:(株)竹尾

一般部門 グランプリ:市原湖畔美術館サイン計画
ディレクター:色部義昭 /(株)日本デザインセンター
カッティングシート(CS)による施工例。グレーのモルタル壁にサインを綺麗に表示させるために、CSを塗装のマスキングとして用いた。 "実物"は《市原湖畔美術館》の地下にある。
なお、《市原湖畔美術館》はリノベーション後に再オープンした施設で、要所で新たに必要となったサイン計画において、上記以外にもCSが使われている。
第1駐車場にて、外壁スチール折板の形状にあわせて貼られたCS

館内 企画展(原広司WALLPAPERS展)会場入口ドア

一般部門 準グランプリ:企画展「田中一光とデザインの前後左右」His Colors
ディレクター:廣村正彰 /(株)廣村デザイン事務所
2年前に《21_21 DESIGN SIGHT》で開催された企画展「田中一光とデザインの前後左右」において、ガラスウォールを挟んで館の内外で展開されたインスタレーションを、本展では洗面室から通路にかけて再現している(本展および、下の画・2年前の展示共に、色紙の部分は竹尾のタント紙)
2012年開催「田中一光とデザインの前後左右」会場:21_21 DESIGN SIGHT

一般部門 準グランプリ:LOUNGE by Francfranc
ディレクター:小坂 竜 /(株)乃村工藝社 A.N.D.
南青山3丁目交差点のランドマーク的な商業店舗「LOUNGE by Francfranc」のファサードも、装飾用シートで構成されている。
現地に行って見てみると(左の画、10月撮影)、店の内側のテント膜に描かれた白い絵柄と、ガラスの内側から貼られた装飾シートによる二重構造になっており、白と黒の絵柄を微妙にズラしていることで視覚効果をあげているとわかる。

ガラスウォール下部に設置された照明からのライトアップにより、昼と夜とでファサードの表情がガラリと変わるのも魅力のひとつ。


一般部門、残る準グランプリ作品は、現代作家の清水玲氏が昨年発表したアート作品「元診療所でのプロジェクト」、および「部屋の部屋」。本展では、清水氏による新作が披露されており、会場の床に"落ちて"いる黒文字(換字)がカッティングシートである。
柱にもCSで書かれたこの「換字」、じっくり眺めているうちに、徐々に判読できるようになってくる。空間全体と対話するような作品。なお、本展のフィニッシュも同氏が手ずから行なった。
参考:
受賞作品詳細、および設営の様子:WEB Magazine [Hello! CS] ARTICLE
清水玲 公式サイト http://ryoshimizu.jp/


会場では、このほかの入賞作品について紹介したパネル展示もあり。さまざまな場面で装飾用シートが使われていることがわかる。
第18回CSデザイン賞展」会期は2015年1月16日まで(土日祝休館、年末年始休業)。開館は10:30〜18:30、入場無料。

CSデザインセンター
http://www.csdc.jp/




+飲食のメモ。
CSデザインセンター前の通りを渡った先、東日本橋3丁目には「bakuro COMMON」があるが、今回は1駅下って、浜町にあるケーキ屋「リュミエール」まで足を伸ばす。
1日何回かに分けて焼き上がるフィナンシェ(消費税込¥108/1個)を大人買い。端のこんがり焼き目が香ばしくてたまらぬ。
ほかにも焼き菓子多数、当月のスコーンやマフィン、生菓子もあり。
毎回とっても美味しゅうございます。ごちそうさまでした。

Lumiere
http://lumiere2009.net/