報道:WBS視聴メモ〜個性派マンション人気のワケ

4月27日(月)WBSオンエア
冒頭ニュース:個性派マンション人気のワケ

"カテゴリーマンション"というカテゴリー付けを初めて耳にする。大和ハウス工業が手掛ける個性派マンション、練馬区で人気の「青豆ハウス」を取材。

◇ 大和ハウス工業@神奈川
同社が本日、報道陣に公開した川崎市内の賃貸集合住宅「LIFE」は、館内1Fに高さ12mの吹き抜け空間を住民専用の共同スペースとして用意、壁面に埋め込んだLED照明と音響設備で「瞑想ルーム」として空間演出を提供する。賃料は13万円/1ヶ月と、周辺の同物件と比較して5,000円ほど割高。「瞑想ルーム」で番組の取材に応じた同社担当者によれば、オーナーの大きな不安要素である入居率を高めるための差別化だという。
番組調べによれば、国内の空き家率は13.5%(総務省/平成25年住宅・土地統計調査 速報値)と過去最高。空き家における共同住宅の割合は、東京で70%、神奈川県では56%となっている。
同社ではこのほかにも音楽関係者向けに共有部にオブジェを多用した「OTO」、共有廊下の一角に3Dプロジェクションマッピングを投影できる(=入居者の子どもに人気)「TRINITY」も展開中。外装や共有部に凝って契約者の満足度を高めると同時に、賃料を相場より高く設定出来る利点がある。神奈川県の賃貸住宅の空き室率16%に対し、同社の「カテゴリーマンション」はほぼ100%の入居率を誇る。同社の別の担当者は「建物の資産価値も同時に高まる」と述べていたが、これはさて思惑通りにいくかどうか、今後に注目だ。

青豆ハウス@東京都練馬区平和台
昨年竣工、木造3階建ての共同住宅(註.設計をブルースタジオが手掛けたので各媒体でも取り上げられている物件)。施主で住民でもある、メゾン青樹社長の青木純氏が現地で取材に応じる。8戸どの部屋も共有テラスに面して開口部が大きく、窓ガラス越しに住民同士のコミュニケーションがとれる、"現代版長屋"のようなレイアウトが大きな特徴。住民の一人は「青豆ハウスありきで、初めて練馬区に足を踏み入れた」とコメント。住民が共有するテラスの前には区民農園が広がる。
気になる賃料は2LDKで約16万円からと相場の1.5倍ほど高いが、竣工前に満室となった。だがその3年前、オーナーの青木氏は池袋で運営する共同住宅において、70部屋のうち20が空室に陥ったことがある。壁紙を自由に変えられる"カスタム賃貸"としたところ、苦境を脱し、今では「入居待ちが200人以上の状態」だという。
番組のインタビュー取材に応じた住宅ジャーナリストの山本久美子氏は「付加価値を求めて入居した人は、住まいと地域に愛着をもつので長期的に住む傾向がある。多少の費用をかけて付加価値をつけたとしても元がとれやすい」という算段をオーナー側がつけやすくなると指摘した。

取材した大浜キャスターのコメント要約:「一昔前の共同住宅は誰でも住めるようなつくりが一般的だった。それが、駅から遠いなど立地条件が不利なところほど付加価値をつけて入居率を上げようとする傾向になる。但し、あまり尖った路線にすると敬遠されてしまう。そのさじ加減が難しい」とのこと。

番組ニュース動画(アーカイブ保存期間のみリンク有効)
www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/newsl/post_88965/

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