《ヤオコー川越美術館 三栖右嗣記念館》初訪問

川越にある《ヤオコー川越美術館 三栖右嗣記念館》を見に行く。
GW真っただ中の土曜日の夕方、乗り継いだ川越駅で時間が空いたので、ほぼ四半世紀ぶりに降りてみれば、観光スポット"蔵の街エリア"は、歩道から溢れんばかりの観光客すれすれに各線路線バスが走行し、おそろしいほどの賑わいであったが、そんな喧噪とは無縁の地に佇む小さな美術館。建物の竣工は2011年暮れ、開館は2012年1月。

設計:伊東豊雄建築設計事務所
構造:佐々木睦郎構造計画研究所
照明:ライトデザイン
家具:藤江和子アトリエ

ヤオコー美術館(以下、同様に略称にて)は、その名を冠するスーパーマーケット(株)ヤオコーの創業120周年事業として建設され、創業家が所有する画家の三栖右嗣(みすゆうじ 1927-2010)の油絵コレクションを展示している。四角形の館内は十字で大きく"田の字"=4室に仕切られ、うち2つが作品展示室となっている(下の画:入館時に配布されるリーフレット)
鉢を互い違いに伏せたようなロゴマーク。美術館スタッフブログ(2013.6.07)の記述によれば、展示室1および2で対になっている特徴的な空間をまとめて表現したもの(サイン:廣村デザイン事務所)
伊東氏の著作なども揃えたミュージアムショップを併設したエントランスホール(上の画:奥がラウンジ、左手が出入口)
4室の壁の塗装はそれぞれ、弁柄、ライトベージュ、ライトブルー、ライトピンクとなっている(館内閲覧書籍『GA JAPAN』No.116 掲載記事より)
この位置からは、展示室1内の巨大な漏斗状の"円柱"が見えているが、美術館入口正面の受付カウンターでチケットを買い、そのまま展示室1に足を進め、入室して初めてこの"おっきな漏斗"が目の前にどーんと鎮座しているので、予備知識ナシでのインパクトたるや大。
展示室2の天井見上げ。外部から平屋根の左上に見えていた"富士山"のような円錐形の凸部分にあたる。宇宙船のような照明板の裏にバウンドさせているとはいえ、美術館で自然光による採光とは珍しい。なお、前述のスタッフブログに屋上の写真が公開されている。
ラウンジから、エントランスホールの眺め。
ラウンジは喫茶だけの利用も可。ドリンクは300円、ケーキセット500円。下の画は「おはぎ・抹茶セット」(入館料込みで600円)
おはぎは大きめ。美味しゅうございました。ごちそうさまでした。
ラウンジの地窓から外の池が見える。
水辺やパラペットに佇む数羽の鳥はオブジェでなくホンモノ。近くに春には桜の名所となる新河岸川が流れているが、鳥たちの格好の水浴び場になっているようだ。
ヤオコー川越美術館》へのアクセスは公式サイトを参照。坂倉建築研究所が設計した《川越市立美術館》前に停まる「博物館・美術館前」下車でも行けなくもない。開館は10-17時(入館は30分前迄)、月曜休館(祝日の場合は翌日休館)

ヤオコー川越美術館 三栖右嗣記念館
www.yaoko-net.com/museum/
注記.美術館内展示室は撮影禁止。以下の画は、三栖画伯の作品が判別できない程度ならばと、美術館側に確認したうえで可能な範囲で撮影したもの(ブログ掲載についても同様に許諾を得た)




+飲食のメモ2。
バスを使わずとも、氷川神社界隈から蔵の街、さらに駅までは散策できる距離。バスに乗っていたら巡りあえぬ店もある。例えば以下の3店など。
川越といえばサツマイモ。それを角切甘露炊きにしてザラメの代わりに敷いた、その名も「カスティモ」。要冷蔵の生菓子扱いで、賞味期限3日のうちに食べきれるか自分? なぁんてのは杞憂。
消費税込み985円とリーズナボー。池袋か新宿の百貨店で取り扱ってくれんだろか。

下の画はがっつり腹ごしらえメニュー。川越市役所近くの「Burger Cafe honohono(バーガーカフェ ホノホノ)」にて。フレンチフライを+50円でオニオンリングに変えてもらった「ハンバーガー」計900円ナリ。GW期間は通し営業だったのでありつけた。これまたなんという幸運。
地元で人気のベーカリー「BREADMAN」に、店のバーガー用に特別に焼いてもらってるバンズとのこと。

川越「Burger Cafe honohono」facebook
https://www.facebook.com/bc.honohono

メインから1-2本外れた脇道や、蔵の街エリアを離れた方が、人混みもなくブラブラと楽しめた。駅を目指す途中の休憩は「トシノコーヒー川越店」にて。濃厚なアイスコーヒー320円ナリ。

どれもみな美味しゅうございました。ごちそうさまでした。


川越では古民家やそれらをリノベした飲食店を多数見かけた。氷川会館内の小泉誠氏が内装を手掛けた「むすびCafé」をウカツにもスルーしたので、次回は1日たっぷり時間をかけて回りたい。