YAMAGIWA「LE KLINT の革新 2015」

外苑前・南青山2丁目にあるYAMAGIWA(ヤマギワ)のショールーム yamagiwa tokyo にて「LE KLINT の革新2015」が開催されている。
18日から始まった展示会では、YAMAGIWAで取り扱っているLE KLINT(レ・クリント)の「Swirl(スワール)」シリーズの新作と、新たに加わったシリーズ「Caché(キャシェ)」を含め、さまざまなバリエーションが魅力なLE KLINTをメインに紹介する。

LE KLINTはデンマークの照明ブランド。同国の建築家 P.V.イエンセン・クリントが、アルコールランプの光を和らげるために、紙を規則的に折り上げてつくった手作りのランプシェードが記念すべき第1作。その美しさだけでなく、機能的にも優れたあかりの名品として評判をよび、1943年に会社が設立された。
会場には、職人の手技に支えられてきた歴史を物語る写真も。当時の精神を脈々と受け継ぎながら、今日では北欧を代表する照明ブランドのひとつに。2003年にはデンマーク王室御用達にも選定されている。

照明の専門家でなくとも、172シリーズなどその彫刻的なフォルムを目にしたことが一度はあるはず。下の画が「Swirl」のペンダントタイプ。カタツムリの殻やオーム貝などにみられるフィボナッチ数がモチーフとなっている。
2013年に発表された、横に長いSwirl1と縦長のSwirl2に加え、正円に近いSwirl3がラインナップされた。Swirl3はラージ、ミディアム、スモールの3種、1と2はミディアムとスモールの2種。カラーバリエーションは各タイプとも白とCopper(銅)の2種。それらが一堂に吊られた様は、迫力がありながらもリズミカルで軽快。

これらの展示構成を、インテリアスタイリストの作原文子氏が手掛けていることも話題のひとつ。ハイセンスなインテリア雑誌などにその名をクレジットされ、YAMAGIWAとの付き合いも長いという作原氏。同社との公式なコラボは今回が初めて。
これまでの yamagiwa tokyo の展示では、シンプルなフレームの中に照明が収まっているという画が多かったが、今回の「LE KLINT の革新2015」は少し様相が違う。フロアの真ん中には長尺2400mmのテーブルが置かれ、Swirlの照明群がそれらを照らす。
デザイン先進国といわれる北欧では、暮らしの中にデザインが自然と溶け込むかたちで成立しているのではないか。そんな日常の中に「LE KLINT」の照明をコーディネートするとどうなるか、というのが今回のテーマ。
例えば、日本では食卓の上を同じ皿やクロスで統一しがちだが、別にバラバラであってもいい。椅子のかたちが不揃いでも、気に入ったデザインであればまわりのモノとも馴染むはず。そんな飾らない日常を演出した、自由でフランクな空間を「LE KLINT」の光が照らしている。
とはいえ、テーブルに近付いてよくよく見れば、本やじょうろ、時計やフラスコなどが置かれていて、フツウの食卓とはいえない。
  けれども、この yamagiwa tokyo の大空間と何ら不協和音を生じさせず、すんなりと見せてしまうところが、作原文子氏のコーディネートならでは。
今年2月の「Welcome to DIESEL LIVING」では家具が主役に見えたが、今回はあくまで従。家型フレームの中の空間展示では、今年9月から販売を開始する「Caché」シリーズが主役。空間の隅、対角線に置かれているのが同シリーズのフロアランプ。
色は黒とグレーの2種。吊られているペンダントはスモール、ミディアム、ラージの3サイズあり。
家型フレームの後ろには壁をたてない予定だったが、作原氏が全体のバランスなどをみて、上の画のようなレイアウトに。ライティングが途切れる壁の裏側にもClassicとSwirlのシーリング展示あり。
1枚のプラスチックシートをひとつひとつ職人の手で折りあげてつくられるという「LE KLINT」の照明シリーズは、折り紙文化に馴染んだ日本人には親しみがもてる。
9月1日からこれら新商品の販売を開始するのに先立ち、今月8日から今月末まで、数量限定で予約受付中(商品引き渡しは8月)。インテリア空間の中でLE KLINTのあかりを実感できる「LE KLINT の革新2015」は6月30日まで。開館は11-18時、水曜定休、予約不要。

yamagiwa
www.yamagiwa.co.jp/




+飲食のメモ。
昨今話題のベルギーフライドポテトの専門店へ。
旧青山ベルコモンズの角からキラー通りこと外苑西通りを千駄ヶ谷方面へ進んですぐ右側にあるのが「POMMEKE」の外苑西前店。揚げたてのポテトのようなコガネ色の外壁が目印。

頃は日没前、いわゆる定時過ぎ。椅子なし、カウンターのみのスタンディング形式の店内は既に、名物ポテトをつまみながらベルギービールで喉を潤す男女がズラリ。

下の画はMサイズ、100円のディップ3種(マヨネーズ、トマトケチャップ、サムライ)から1つをチョイスして消費税込み590円。青い目をしたオジサンがこぼれんばかりに盛ってくれる。"サムライ"は彼の地の命名で、ちょいピリ辛のマヨネーズ味。このほか50円アップするディップが2種。
そのまま1本食べて、これは絶対にビールだろーと、下戸の心でもつい叫ぶ、塩のきいた味。Mサイズでもかなりな量なので、3人以上でワイワイやりながら、サイドディッシュもオーダーするのが正しいと思われ。禁酒中の人(この後、ハナから真っ赤な顔してY社ショールームの受付を通れない人を含む)のために、ウーロン茶ほかソフトドリンク各種270円。でも、やはりビールが王道でしょうな。
上アゴをヤケドするくらい揚げたてのポテト、おいしゅうございました。ごちそうさまでした。

POMMEKE
www.pommeke.jp/ja/