「フランク・ゲーリー / Frank Gehry パリ -フォンダシオン ルイ・ヴィトン 建築展」@エスパス LV東京

表参道にあるエスパス ルイ・ヴィトン東京にて、来年1月31日まで「フランク・ゲーリー / Frank Gehry パリ - フォンダシオン ルイ・ヴィトン建築展」が開催されている。
21_21DESIGN SIGHTで開催中の「フランク・ゲーリー展 "I Have an Idea"」は、ゲーリーの多彩な"アイデア"をテーマにしているが、エスパスLVでの展示は、昨年10月にオープンした文化・芸術複合施設《フォンダシオン ルイ・ヴィトン(Fondation Louis Vuitton / 以下: FLV)》に特化している。

21_21会場の冒頭にもみられた《FLV》の模型とほぼ同じものが、店内1階でも展示中。
会場は7階。エレベーターを降りたところから展示がスタート。
モニター(上の画、奥)では、今年1月に《FLV》の音楽ホール「オーディトリアム」で開催されたスイス国際音楽アカデミー学院と小沢征爾氏とのコンサート、同氏へのインタビュー、オケとのリハーサルの様子を短いダイジェスト映像でループ上映(これは嬉しいサプライズ♪)。チラリだが上質なる音楽は場内にも流れてくる。
《FLV》はパリ西部のブローニュの森の中に、ルイ・ヴィトン財団のために建てられた(上の画は会場配布物)。下の画・パリ市のマップno.1、画面左端にマーキングされている所。
凱旋門、シャンゼリゼ、エッフェル塔など、パリを代表する建築・ランドスケープアイコンとも近い立地。
夜間はまた違った美しさに包まれるであろう会場。
本展は2014年10月に執り行われた《FLB》落成式の際にパリで開催され、FLVのプログラム「Beyond-the-wall "壁を超えて"」の一環としての巡回。
展示構成は、歴史、プログラム、設計、氷山、ガラスの帆といった章立てに。
"外皮"がない状態のスタディ模型。見かけに惑わされずに内部空間の配置=複数の容積ブロックを掴みやすい。屋上に複数設けたテラスからは、エッフェル塔などパリ市の建築アイコンを眺められるように設計されている。
21_21 DESIGN SIGHTの「F.ゲーリー展」を観た後なので、ゲーリーは先ず内部空間ありき、という前提で、これら《FLV》の模型を眺めることができたのは幸いであった。
「私はパリのために、フランスの深遠な文化的使命を象徴するような、壮大な『船』を設計する夢を抱いています。」ーーフランク・ゲーリー
ガラス張りで日中は光に包まれる《エスパス ルイ・ヴィトン東京》の会場にあわせて、パリ《FLV》での初回の展示、これまでの巡回展の構成から展示を一新したとのこと。
展覧会デザイン:フランク・ゲーリー、ゲーリーパートナーズ、ほか6氏。会場構成:ローランス・フォンテーヌ(場内表記のクレジットより)
場内掲出のテキストに拠れば、"これら建築模型の一群は、フランク・ゲーリーお気に入りのシンボルである魚たちの群れを想起させ"、"まるで液状空間をこれらの作品が浮遊しているかのように見え"るとのこと。確かに。
場内のモニターでは、ゲーリー事務所での模型製作風景の映像も流れている。
21_21会場には見られない展示物も。氷山(アイスバーグ)と呼ばれる《FLV》の外側にみられる白い塊を構成する建材ーー19,000枚もの白い特殊な強化コンクリート製パネル(FLV公式サイト〜建造物ページの表記では「繊維入りホワイトセメント」)「ダクタル(Ductal)」も。
ガラスの"帆"は12枚、ベールを成す曲線ガラスは約3,600枚、総面積は13,500平米。
なお、FLV公式サイトでは、建物が組み上げられ、"帆"が張られる様子も含めて建設過程を約1分半の早回しでみせる「Timelapse」をはじめ、動画が多数公開されている。
場内テキストいわく、「パリのための壮大な船」とは言い得て妙。
このまま真っすぐパリに飛び、ブローニュの森に鎮座する《Fondation Louis Vuitton》をこの目で見たくなる展覧会である。

そして期待通り、夜間の会場も美しかった。
世界限定50個の本展特別販売品「ハンドメイドのガラスケース入り、ゲーリーのサイン入りドローイング」も夜間のほうが綺麗(サインはこの裏面に入ってます)

「パリ - フォンダシオン ルイ・ヴィトン建築展」は来年1月31日まで、開廊は12-20時(12月31日は18時閉場、元旦休み)、入場無料。

エスパス ルイ・ヴィトン東京
www.espacelouisvuittontokyo.com/ja/




+飲食のメモ。
11月1日までの期間限定営業で、トマト・野菜ジュースでお馴染みのカゴメが、使う野菜と果物の鮮度にこだわった"低音あらごし製法"によるミックスジュースのポップアップ・ストア[GREENS]を先月から表参道沿いにオープンしている。過日に利用。

9月に同名商品1種が一部地域で先行販売、11月中旬から同名商品も発売されるので、そのプレ企画と思われる(同社9月15日発表ニュースリリース。会計を済ませて待つヒマな間、「数種類あるうちから何故これを?」など簡単なアンケートにも応える
今の季節には日本人に馴染みの薄いハロウィン、カボチャの限定メニューもあり。基本メニューは赤、緑、黄、紫色のミックスジュース。そのうち、ふだん馴染みのない「ビート」とにんじん、いちご、ぶどう、りんご、レモンのミックスをオーダー(消費税込¥480ナリ)。ぶつぶつとした食感があり、なんだろかと訊いたらば、ぶどうの皮。「野菜を齧ったような新感覚」とはウマいコピーかも。

カラダに良さそうなものを摂取しました。
ごちそうさまでした。

CAGOME GREENS
www.kagome.co.jp/greens/