リビタ×納谷建築設計事務所 戸建てリノベーション オープンハウス

株式会社リビタがプロデュースする、中古戸建てのリノベーションによって竣工した住宅内覧会を見学。 設計は昨年の《井の頭の家》に続いて納谷建築設計事務所が担当。
立地は田園都市線青葉台から歩いて15分ほどの閑静な住宅地。木造瓦葺のこちらの住宅が建てられたのは1988年(昭和63年)。外観は純和風だが、室内の要所に安東陽子氏がデザインしたテキスタイルが配されるなど、仕様と雰囲気を一新している。

南に面した玄関先からの眺め。玄関の引き戸はそのまま再利用。
以前は鍵状に折れた先に二階への階段がある、狭くて暗い廊下だった。つきあたりにあったトイレ、浴室、洗面所を家の中心部(下の画、天井と接した部分に間接照明からの光が漏れているOSBパネルの壁の向こう)の箱型空間に集約し、家の外縁部に沿った室内に回廊を設けたのが大きな特徴。
集約され、白で統一された水まわり空間を先に紹介。北側外縁部の廊下に接した出入口付近からの眺め。
1階の南側の空間は、前述の廊下を挟んで右が和室、左がリビング・ダイニングの洋間に分かれていたが、リノベーションによって、小上がりからそのまま土間のような一室空間に。仕切りとして効いているのが、安東氏がデザインした大きなテキスタイル。
玄関側とダイニング側とで色のパターンを変えたテキスタイル。カーテンというよりも。室内空間にまとわせた衣服のよう。
太陽が正中する時間帯。冬の陽が差し込んだダイニング。庭に面して出窓があった部分を生かし、腰をおろせる居場所をつくっている。
安東氏による白い"カーテン"で直射光を遮ってみる。庭先から風が入ると、女性のスカートのように柔らかく膨らむ。 
壁の仕上げはOSBパネルに白塗装。
ダイニングとキッチンも一室空間に。延長したカウンターの長さは約6m。
水まわりの"箱"を挟んだ反対側。28年前にこの家を建てた住まい手は、踊りの師匠だったらしく、杉の板の間をしつらえていた。杉板の状態が良かったこともあり、剥がさずに再利用。奥にあった押入れはとり外し、構造柱を残して床を広げた。
土間の仕上げはUVコーティング。壁との立ち上がりには角度が付けられ、カーテンの色にわせた背もたれ付きクッションが3つ並んでいる。 
ウッドデッキをわたし、土間リビングからそのまま出られる外部テラス。玄関脇からも出入りできる。道路側に目隠しの壁をたて、手前にはベンチをしつらえた。晴天のこの日は見学者の間でも「いつまででも此処に座っていられる」と大人気。
和でも洋でもない、ニュートラルな雰囲気にあったリビングの奥から、土間リビングを挟んで、テラスの眺め。
ところどころにリノベ前の名残りが。柱の位置は既存ママだが、新しい材に差し替えている。
天井にシーリングライトは見当たらず、ダイニングテーブルの上に下げられたペンダントを除き、間接照明を造作して配した。
2階への階段は、水まわり空間の"箱"の中。
和室が2つと洋室が1室並んでいた2階。フロアの中央部分にあった押入れを取り払い、カウンターデスクを取り付けた。
屋根を支える梁はあらわしに。住友林業の焼印が見られた。
2階西側の寝室。反対側もほぼ同じ仕様。
納谷建築設計事務所ではこれまでにも数件、リノベーションを手がけているが、純和風の戸建て住宅は初めてとのこと。
事業主であるリビタが展開する HOWS Renovationサイトに《しらとり台の家》として掲載されているこちらの住まい、3月下旬に売約となっている。





飲食のメモ。
青葉台駅前の[PAUL 青葉台店]でランチ。
パンの食べ放題にドリンクが付くキッシュのセットで¥1,000は、都心のPOULに比べてリーズナボー。しかもカフェラテはハート描いてくれてクッキーも1枚付いてくる。 喜。
美味しゅうございました。ごちそうさまでした。

POUL(ポール)
www.pasconet.co.jp/paul/