ミヤケマイ 祈りのかたち 展 @ 銀座 ギャラリー厨子屋

銀座1丁目のギャラリー厨子屋にて、作家のミヤケマイさんの個展「ミヤケマイ 祈りのかたち 展」が1日から2週間の会期で始まった。

本展は、山田節子氏を監修者に迎えて、西麻布にあったギャラリー ル・ベインで2013年に開催された「内田繁 祈りのかたち展」を始まりとする。その際にも仏壇および厨子の制作を担当したのが、明治22年創業の仏壇・仏具・位牌製造販売会社のアルテマイスターこと(株)保志。現代における「祈りのかたち」とはどのようなものかを、第一線で活躍するデザイナーやアーティストらとともに追求する企画展示と販売は、今年3月「緒方慎一郎 祈りのかたち展」に次いでの開催。

発表された新作厨子「五分の魂」は、ミヤケマイ氏がデザインし、仏壇製造で培われた職人の技が活かされたもの(非売品の1点を除き、販売中)
把手付きの天板は取り外し可能。側面の板もスライドして取り外し、配置を替えることができる。
上の画は底がタイルではなく板のもの。材は黒檀または桐。
内部の仕様、花入や香炉などのしつらえも含めて、作家のコーディネートによる。膳引きの板の上に置かれたドクロもミヤケマイ作品。
「日本では虫の報せをよく言いますが、古代エジプトでは死者の守り神としてスカラベが使われ、日本人は、日本書紀の時代から魂と蝶や蛾、蜥蜴や蜘蛛を結びつけてきました。儚い人間の一生、胡蝶の夢を閉じ込める箱として、虫かごをモチーフとしています」(会場掲示文より)
作家が「もしも自分の魂が入るなら」と出展した、苔庭付き厨子は非売品(1本の丸太をくりぬいているので、仮にオーダーを受けても、いつ材に恵まれて製造できるかわからないとのこと)
ミニ軸などがおさめられた壁掛け厨子「景」「神」「客」(真ん中が観音開きの扉を閉じた状態、両脇の2点は扉をスッキリと両側面に収納した状態)
会場では、行燈や軸の展示および販売も。
今回出展された軸4点も新作。
軸「神はたくさんの名前を持つ」のモチーフは、神道、仏教、キリスト教、原始宗教から。
ミヤケさんの個展で軸を拝見するのは、昨年11月に森岡書店で開催された「梅より桜より椿」以来なのだが、見るたびに我が家を増改築して、ミヤケさんの軸を迎えるにふさわしい床の間をしつらえたいという衝動にかられる。
ミヤケマイ 祈りのかたち 展」は7月1日から14日まで。開廊は11:00〜19:00、火曜休。作家在廊日は会場の「ギャラリー厨子屋」スタッフブログでアナウンスあり。

ギャラリー厨子屋
www.zushiya.com/

ミヤケマイ公式サイト
www.maimiyake.com/




+飲食のメモ。
ギャラリー厨子屋を出てすぐ左手にある[銀座のジンジャー 銀座本店]でひと休み。1階が物販店で2階にカフェがある。
7月15日から2か月の間は作らなくなる「ジンジャーパンケーキ」が美味しいらしいが、この日は旬の「あかつき桃とピーチティ蜜」のかき氷(税込¥1,180)をオーダー。
コンフィチュールはかかった状態でなく、小瓶で供されるのでなんかゴージャス。氷もボリューミー。ストロー付きはナイスアイディーア。
さっぱりと甘く、桃ゴロゴロのコンフィチュールがおいしかった! ごちそうさまでした。

銀座のジンジャー
www.cep-shop.co.jp/